読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

books

はてなダイアリーで著名なブログの1つ、Chikirinの日記 で有名なちきりんさんの著書です。[TopHatenar] Chikirin さんの順位 のランキングも凄まじい数字ですね。私は2008年ぐらいから購読しています。技術系以外のブログで私が最も読んでいるブログの1つで、生き方そのものや人生の選択の参考になっていたりします。

本書のコンテキスト *1 はよく練られていると思います。さらにオリジナルがブログなのでタイトルもうまく付けられています。例えば、実際、私は3章の 10年以上のローンはだめです から読み始めました。ブログで読んだことあるなと親近感があったからです。すると、その次節のタイトルは 大半の保険は不要 でしょう。読むしかないじゃないですか(^ ^;;

3章から読み進めて最後まで読んでしまい、せっかくなので1章 -> 2章もそのまま読むという変な読み方をしてしまいました。どこから読んでも良いし、タイトルで 釣られた 気になったところから読んでも良いと思います。ブログの内容から加筆・修正されてますし、本という、まとまった文章を読むことで考えることや受け取ることも変わってくると思います。気楽に読んでみて、ちょっと考えたりしながら、おもしろかったなーという感じの本だと思います。

本書を読んで印象に残ったことをいくつか紹介します。著者のブログに原文があるので気になった方はそちらを読んでみてください。

ゆるく考えよう

書名そのものが好きです。いまの時代、おそらく今後も、ものごとが複雑化・多様化している中で、これが絶対良いといった価値観を真面目に考えても分からないし、世の中は矛盾だらけなのでおそらく答えなんてありません。偉い人や年長者が言っただけで、さもそれが常識であるかのような風潮にもついていけない。答えなんて分からなくても、格好良い人生観がなくても生きていけるならそれで全然良いことだと思います。

wikipedia:認知的不協和 を抱えた状態で生きていくのは辛いです。嘘を付いて気にならない人は本物の嘘付きになるだけですが、真面目な人はうつ病になります。ゆるく考えるというのは、そういった状態から抜け出すためのヒントになると私は思います。

人生は早めに諦めよう!

私は過去2回ほど挫折して引きこもってたことがあるのですが、立ち直るきっかけは諸々を諦めたことでした。分不相応な考えは改めて目の前のことだけをコツコツやっていると、また道が開けてきたりしました。結局のところ、実力が足らず行動も伴わないことを実現できるわけがなくて、目の前のことだけでも真面目にやっていれば、(望むと望まないと) 何かしらの結果が出るということを経験的に学びました。著者と同意見なのですが、とっとと人生を諦めて、目の前のことに専念した方がもっとずっと良い人生になるんじゃないかと私は思います。

エリート家系な人には通じないですが、挫折して落ち込んでいるときに母親が言った言葉を、いまでも何か失敗したときに思い出したりします。反省することは大事ですが、落ち込む必要はないのでそんなときに役立ったりします。

田舎の、普通の家の、普通の子がそんな大変なことできるの!?やめときなさい。

自分に近いものにこだわりすぎるのはやめよう!(原タイトル:判断を誤らせるもの)

こだわりが客観的判断を遠ざけることと、そのものごとに対する影響力が強くなってしまうことの2つの難しさがあると述べられています。顧客や上司の何気ない一言を過大に解釈して失敗した経験がある人もいるのではないでしょうか。例えば、最近こんなことがありました。お仕事でいくつかの開発課題の優先度とスケジュールの打ち合わせで、営業さんと私の開発課題の優先度が違ったことがありました。営業さんの方が顧客の要望に近いという判断のもと、営業さんの意見が取り入れられましたが、開発後に実際に顧客と打ち合わせしてみると、営業さんが優先した開発課題は他の課題よりも優先度の低いものでした。

オープンソースソフトウェアの開発やコミュニティ活動は「プログラマがプログラミングを通して世界をより良くする」とも言えますが、距離感が遠そうで良いんじゃないかと思います。

自由であること

自分を縛るものをなるべく減らした方が楽な生き方になりそうです。先に書いたこだわりとも関連しますが、ある対象との距離や関係性が密になればなるほど自由からも遠ざかる気がします。昔、何かの記事で

研究で最も成果をあげるため、研究員に自由に研究させた

ようなことを読んだことがあります。実際、ほとんどの大学の研究室も自由な感じだと思います。自由にやらせて研究成果が出るからくりは簡単で、自由には責任が伴うからです。何かに縛られるというのは、広い意味で自分に対する言い訳を肯定してしまいがちになります。誰かや何かのせいにするよりも自己責任で生きる方が楽なのかもしれないですね。

よかった確認

いままでの私の人生の中でこれはなかったなーと感心しました。どんな悪いことが起きても必ず「よかった」ことを探すという心がけです。本書でもいくつか事例が紹介されています。例えば、こんなのです。

大事な仕事に寝坊をしたときにさえ、「そんな大事な日に起きられないなんて、相当疲れていた証拠よ。もしも起きられていたら、無理がたたって病気になったかもしれない。起きられなくて(倒れる前に体力が回復できて)本当に良かったね」

結局のところ、起こったことは変えようがない。それをどうこう言っても言わなくても前に進むしか選択肢がありません。「よかった」という言葉には前向きな意思が表れて良いですね。

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

*1:ある編集者さんにこの言葉を教わりました。直訳すると「文脈」ですが、読者が読み進め易いように、分かり易いように内容を編纂したり章節を構成することを指すようです。